Aix-en-Provence(エックス)で初めてのWWOOF。WWOOFが初めてなだけでなくフランスでの生活も初めて。今回はここでの1日の流れを簡単に振り返りたい。
まず朝6時に起床。私の寝ている離れの向かいにある小さな野菜畑にホースから水やりをする。それから切った枝葉や引っこ抜いた草たちなんかが積み重なったCompost pile(堆肥の山のようなもの)にも水をやり、その上を踏み潰すように歩いて嵩を減らす。このとき棘のある枝なんかが刺さったりするから夏場とはいえ短パンではできない。それから家鴨たちに餌をやって朝の一仕事はおしまい。これに大体30分ほど費やしていたと思う。6時に起きたのは日が出る前に水をやらないとすぐに蒸発してしまうからで、もう少し遅めに起きても大丈夫。とはいえ7時にはもう日が当たり出すから、6時半くらいには遅くても起きていた。寝ぼけながら朝のひんやりとした空気の中での水やりは、意外と気持ちの良いものだった。
朝の水やりを終えたら、キッチンに行って自分で朝食を取る。桃やりんごなんかのフルーツ、パン、シリアルがあるのでそれを好きに食べる。コーヒーとティーも勝手に飲んでよし。桃はnectarine jaune というもので、サイズ感はすもものようだがもっと甘く、日本でよく見る白い大きな桃ではない。これがすごく美味しくて、毎朝丸齧りしていた。それからシリアルとコーヒーを持って庭に出て、朝日を浴びながら優雅に朝食を食べるあの時間はまさに至福だった。犬と猫もやってきて、猫にはいつもヨーグルトの食べ残しを舐めさせていた。私の愛犬も同じようにヨーグルトに目がなく、よくこうして容器を舐めさせていたのを思い出して少しノスタルジックになる。
朝ご飯を済ませて少し休憩し、8時半ごろから作業にかかる。暑いから12時以降は働かなくて良いということだったので、この午前中の3ー4時間が1日の大半の作業時間だった。枝切りと草むしりが主な仕事だった。かなりの肉体労働で、35度の太陽の下だから余計にしんどい。こまめに水分を取って、10時くらいに一度休憩に家に戻り、軽くお菓子やフルーツなんかを摘んで回復していた。
12時に作業が終わり昼を待つ間、火照った体を冷やしにプールに飛び込む。B&Bをやっているホストだったから、客が使っていないときなら使っていいよと言われていた。これが最高で、疲れも一気に吹き飛んだ。13時ごろ家族で昼食を取る。私が訪れたときはちょうどホストのシェラの娘家族が来ていて、テーブルは賑やかだった。ここでは昼も夜も外のテーブルに料理を運んで食べる。料理はベジタリアンなので肉は出ないが、新鮮な野菜のサラダやラタトゥーユ、チーズとパン、それからカレー風味のジャガイモなど、色んな料理をでかい皿に盛り付け、それをみんなで取り分けながら食べる感じだった。
午後は最高で、庭に寝そべって本を読んだり、バスで街に降りて散策したり、またプールに入ったり、夕飯までの時間はほとんど自由に使えた。日が沈んでから2回目の水やりを菜園で済ませ、1日の仕事は終了。あとは夕食の準備を手伝い、みんなで晩餐。夜は一、二杯のロゼワインも飲ませてくれた。
離れの寝床に戻る前に家の中で読書をし、星を見ながら一服をし、夜は早めに眠りにつく。そんな毎日が10日間続いた。記憶を辿りながら書いているが、改めて晴耕雨読な最高な生活だったとしみじみする。あんな風にずっと生きていたいものだ。
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