初めての献血

2024年4月18日。昨夜は渋谷でバイトだったが、13名の団体を含めて満席になり、かなり忙しかった。上がったのは23時15分。悠人から高円寺で飲もうと誘われていたが、どうしてこうタイミングが合わないんだろう。疲れて帰ってシャワーを浴びて、すぐに寝た。一限からだったので7時過ぎには起き、朝から腹が減っていたので納豆と茹で卵と昨日直美が作ったという砂肝炒めを食べた。朝からこんなに食べたのは、今日は献血をしようと思っていたからである。バナナとはっさくも食べた。昼には鶏肉のソテーとレバーを食べて栄養はバッチリの状態で三限の授業後献血に向かった。人生初の献血だが、実は私はバイト中に包丁で指を切り血がドバドバ溢れてくるのを見て貧血を起こしたほど血を見るのが得意ではない。映画とかなら大丈夫なんだが、実際のあの赤ではない黒っぽい血を間近で見ると、血の気が引いてしまう。特に、それが自分の血であるときは、、。ひ弱な自分が情けない。

日赤の職員に初めての場合は20人に一人が貧血になると言われ、自分の血への弱さを知っている分緊張が走ってきた。しかしそんなことでビビっている私ではない。覚悟を決めて献血の準備を開始した。しかし、献血をする前にまずは骨髄バンクに登録するために採血をしたのだが、その時に自分の黒っぽい血を確認しているのを見て少し血の気が引いた。嫌な予感が走る。しかし深呼吸し、献血に進む。血はほとんど水分だというから、もらったスポーツドリンクをいっぱい飲んでおいた。

献血のお姉さんに血が苦手なことを話すとなるべく見ない方がいいですよと言われ、窓の外を見ていた。念の為、手にタオルをかぶせて見えないようにまでしてくれた。そのお姉さんが突然、「もしかして沖縄の人ですか?」と聞いてきた。「いえ。でもよくタイ人って言われます。」そう答えると、私も東南アジア系ってよく言われるんですと笑っていた。いきなり、緊張が解けた気がした。そこからは彼女と沖縄の話なんかをしながら血を吸ってもらい、10分くらいは窓の外をひたすら見ていた。なんとか終えれて、リンゴジュースやお菓子を食べ、体力回復に努めた。担当があの女の人で良かったと思う。

帰りの電車で本を読もうとしたがとても起きていられなくて眠った。歩いて家に帰る際は少しフラフラしていたが、迷った末にタバコを吸いながら帰った。家に帰ると拓也が休みでいたので、あおかげという麦焼酎を飲んで、久しぶりに三人で夕飯を食べた。直美がチーズハンバーグを作ってくれて、その他にも残りものの豚キムチと納豆と豚のソテーを全部食べた。これだけ食べてもなんだが栄養が足りない気さえした。今日私がこの献血に耐えられたのは、朝昼晩と食べた動物たちがおれの血となり肉となってくれたからだ。それがなければ、血を抜かれて体力を奪われ、回復ができずに弱ってしまう。毎日肉や魚や卵が俺の血と肉を作る。そうやっておれは生きている。だから、おれの血で他の誰かを生かすことはほとんど義務みたいに思えてくる。みんな与え合っている。みんな誰かの血と肉をもらって生きている。しかも献血なんてのは命を保ったままできる行為だ。なんて容易いものなんだろう。いつか今日の血で誰かが救われることを祈る。

コメント

タイトルとURLをコピーしました